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院長通信

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わたしにできることはないですか

今回の院長賞は、佐々木医師と種田理学療法士の二人です。

肺炎のために、近隣の病院から真生会に入院された患者さんの拘縮を見た佐々木医師が種田理学療法士に解決策を打診しました。

しかし、進行した拘縮はすでに手の施しようがなく、拘縮する前からの対策の重要性を痛感した二人は、その病院の看護師長と相談し、拘縮予防の講義をしに行く企画が実現しました。

その病院の看護師達もたいへん喜び、多くの質問が飛び交ったということです。

今回の出来事の素晴らしさのひとつは、病気で苦しむ人を少なくしたいという高潔な精神です。病院にいると、治療に力のほとんどを費やしてしまいますが、病院に来なくても良いようにまで気持ちが及ぶことはたいへん素晴らしいことです。

もうひとつは「わたしにできることはないか」という気持ちとその行動です。

平成27年度の病院目標の2の(3)は以下のように書かれています。

「2、地域包括ケアシステムで必要とされる力を高めよう。

(3)ケアの力を高め、トータルケアの視点を持とう
 ・「治す」だけでなく「支える」視点も
 ・皆が「わたしにできることはないですか」という気持ちを持つ
 ・お相手に関心を持つ
 ・緩和ケアの力を高める
 ・糖尿病のトータルケアに取り組む
 ・高齢者ケアを学ぶ             」

いろいろな能力を持つすべての職員が「わたしにできることはないですか」という気持ちを持ち、行動することがトータルケアとなります。

できることが見つかる、それができるようになるのは嬉しいことです。

その病院の看護師達が、今回の企画に嬉々として参加したことを聞き、何もできないジレンマから、何かできることを見つけ喜ばれる姿が彷彿としました。

キュアできない状態になった人たちにも、ケアを施すことはできるということです。

「わたしにできることはないか」という気持ちは利他の心であり、必ず自利となって行う人の幸せとなります。

目の前の患者さん、共に働く同僚、病院、家族、地域、いろいろな「他」に、「わたしにできることはないですか」という気持ちを持ち、笑顔のあふれる病院をつくりましょう。

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