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院長通信

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大切なもの、重いもの

PTS(患者満足)、OS(病院満足)、ES(職員満足)の3つは、相互に働き合いながら、良い循環を形成したり、時には悪い循環が発生することもあります。

構造改革プロジェクトのテーマが経営の改善ですので、OSとは、経営の安定あるいは黒字化と考えがちです。もちろん、それもOSのひとつではありますが、柱ではありません。

OSのもっとも重要なものは「理念の実現」です。「自利利他の精神で安心と満足の医療が実現できているか」ということです。

この理念の実現を目指すことがそのままPTS(患者さんの安心・満足)を目指すことになります。医療を通し幸せを届ける、その利他の行いは、必ず、自利となって職員の満足(ES)となります。

病院の経営が良くても悪くても、もっとも大切なことは、患者さんの安心・満足、すなわち理念の実現であることを、忘れないようにしたいと思います。

PTS、OS、ES。3つのSのうち、大切なものはPTSですが、もっとも重いのはESであることも知っていただきたいと思います。

患者さんの人生(物語という意味でナラティブ)は、真生会の外にあります。たまたま、病気になって真生会に来られましたが、治られれば、また患者さんのナラティブに戻って行かれます。つまり、私たちと患者さんとは点での関わりです。点ではいけない、線で関わろうというのがナラティブ医療ですから、重要な視点ではありますが、すべての事例でそのように関わるには限界があります。

しかし、医療人としての皆さんのナラティブは、この真生会の中にあります。

20年以上働いている人、学校卒業以来、ずっと真生会で働いている人、家庭や学業との両立に苦労しながら働いている人。真生会で働くことにこだわって頑張っておられる、皆さん全員が、医療人としてのS(幸福)を実現できているかどうか。それはとても重いものなのです。

「真生会で働いて良かった」「ここで医療人として働く喜びを知った」みんながそう言い合えるような病院にしたいと思います。

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