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院長通信

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医療職者の原点

平成28年度という新たな年度のスタートにあたり、医療職者の原点を確認したいと思います。

英語で職業のことを Occupation と言われますが、これは自分の生計を立てるために従事する仕事のことで、医療職は専門職という意味で、Profession と言われます。

他にProfession と言われるのは、宗教家と法律家です。医療職者、宗教家、法律家の共通点は、それぞれの専門知識や技術で苦しみ悩む人を救うことにあります。自分の生計のためではなく、苦悩の人々の救済に専念できるよう、それら専門職は社会から大切にされ守られます。聖徳太子は、僧を宝と言われ「篤く僧を敬え」と教えられました。

では、これら専門職は、いつでも守られるのかと言えば、そうではなく、果たさねばならない努めがあります。

1、常に利他を主とすること
 自分のためでなく、常に苦しみ悩む人のために自分の存在はあることを自覚し努力すること

2、研鑽の努め
 どんな時でも最善の救済を果たせるよう、必要な専門知識や技術の習得、研鑽を怠らないこと

3、選ばれる存在であること
 苦しみ悩む人たちから「この人に任せよう」と選ばれる存在であること

選ばれる存在であるためには、常に苦しみ悩む人の苦しみに思いをかけながら、自分のできる抜苦与楽の行いを実行すること。行いの基本は和顔愛語、どのような立ち居振る舞いをし、言葉をかけるかで選ばれるか否かが分かれます。

職種や資格は異なっても、私たちは全員が Profession という医療職者です。Profession としての原点を思い起こし、新たなスタートを切りたいと思います。

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