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掲載内容は舘医師がアイセンター長就任中の記事となります。

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国際活動2020年5月18日(月)

中国・遼寧(りょうねい)省で医療交流2019冬

12月18日(水)から約5日間の日程で、真鍋恭弘院長、舘奈保子医師(アイセンター長)、平谷和幸医師(糖尿病センター長)、国際医療支援チームのスタッフ2名(通訳、広報)が中国の遼寧省(瀋陽市、錦州市)を訪問しました。
遼寧省といえば、2019年(令和元年)に富山県と友好県省35周年を迎えた富山ゆかりの地。

当院と中国の病院との医療交流が始まったのも、遼寧省・大連医科大学のグ・ザオビン教授がきっかけでした。
今回の遼寧省訪問では、大きく3つの活動がありました。

遼寧(りょうねい)省人民病院との調印式

調印式で握手を交わす真鍋院長(左)と遼寧省人民病院代表の白希壮氏(右)

遼寧省人民病院へは2015年(平成27年)に舘奈保子センター長が病院システムと眼科の見学に訪れたことがありましたが、公式訪問は2019年(令和元年)夏からスタート。8月に当院の二村明広副院長(内科医師)らが訪問しました。10月には遼寧省人民病院から院長を筆頭に、副院長ら医師4名と遼寧省政府の職員が来院。調印の覚書を交わし、今回の正式な調印式に臨みました。遼寧省人民病院は2015年(平成27年)の訪問時と比較して、格段の設備の拡充が見られました。


2019年(令和元年)8月の訪問。前列左から3番目が二村明広副院長。


2019年(令和元年)10月、当院への訪問。向かって左が当院の副院長、事務長。

遼寧省人民病院が位置する瀋陽市は遼寧省の省都であり、中国東北地方で最大規模の都市。
遼寧省人民病院は2019年(令和元年)に創立70周年を迎えた歴史ある病院です。1980年代にすでに富山県の医療機関と友好関係を結び、国際交流に力を注がれています。
病床数は1788床で、遼寧省衛生計生委員会直属の総合三級甲等病院に分類されます。「三級甲等」は、中国の病院のレベルで最上位のランクです。中国の「省」は日本でいう都道府県にあたりますので、遼寧省人民病院は都道府県が管理する病院ということになります。
医療分野では心臓の診療において遼寧省でトップの成績を誇ります。心臓カテーテルのオペ室が3室あり、1日に約30名の患者の手術を行っています。
調印式で遼寧省人民病院の代表である白希壮氏は、次のように述べられました。

「遼寧省の糖尿病患者数は約500万人。この課題を解決することが友好の基礎となる。連携を深め、国民の健康のために、特に医療領域で幅広く交流したい。」

これを受けて現在、当院での中国人医師の研修、現地での医療技術を通じた交流などが計画されています。特に内科の佐々木彰一医師が行っている「エコーガイド下筋膜リリース」という痛みを軽減させる手技については、まだ遼寧省でほとんど知られていないこともあり、強い関心を寄せられていました。

市民向け健康講座

瀋陽市で健康管理会社を経営するウ社長から講演依頼を受けました。この会社では健康をテーマに毎月イベントを開催しており、平谷和幸医師(糖尿病センター長)と舘奈保子医師(アイセンター長)が市民向けに講演をしました。会場は瀋陽市内のホテル。オープニングでは中国でお祝いの色とされる真っ赤なステージで女性ダンサーの華麗な舞が始まり、中国の皆さんのエネルギーと大音量に圧倒されました。
講演のテーマは糖尿病。中国では糖尿病予備軍が3億8000万人、人口の11%が糖尿病患者とも言われるそうです。糖尿病から糖尿病網膜症という目の病気になることがあるため、糖尿病のある方は内科と眼科を定期的に受診することが大切になってきます。今回の訪中を機に、健康診断の受け入れなどで提携していくことになりました。

ステージであいさつする真鍋院長

平谷センター長の講演

舘センター長の講演

健康診断の希望者受け入れで提携

錦州(きんしゅう)医科大学付属第三病院を訪問

瀋陽市から新幹線(高速鉄道)で2時間ほど走ると錦州市に到着します。人口は約500万人(福岡県と同程度)。富山県高岡市と友好都市提携を結んでいます。訪問先は錦州市内にある錦州医科大学付属第三病院。錦州医科大学は、遼寧省人民病院の王院長の出身大学です。 病院内では遠隔診療センター、健診センター、内分泌内科、眼科などを見学しました。

錦州医科大学付属第三病院のエントランスで記念撮影

健診センター
内分泌代謝内科教授との交流

眼科の見学

中国の医療事情

中国の医療関係者から次のような医療事情を聞きました。

  • 中国にもドクターヘリはあるが、日本より利用されていない。すべて患者負担になるため。
  • 中国でも日本と同様に患者さんが多く、医師はあまり休みがない。患者は早朝から病院に押し寄せ、診療を待っている。そのため国として医療レベルを統一する取り組みが数年前からなされ、患者さんが特定の病院に集中しないように政策が進められている。
  • 日本の医療はレベルが高いので、病気の早期発見が期待できる。サービスの点でもすぐれている。中国では説明や指導を受けることがほとんどない。例えば日本では「これから少し痛みがあります」などの言葉をかけてくれるので、安心できる。

中国と日本では異なる状況もあれば、共通する課題もあります。医療交流によって医療者同士が技術・サービスの向上を図り、患者さんの幸せに貢献できるよう今後も取り組んでいきたいと思います。

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