私は益田ミリさんのエッセイが好きである。 過去、朝日新聞に掲載された「オトナになった女子たちへ」の中から歯科に関することを取り上げてみよう。
以下が、掲載された益田ミリさんの文章だ。
近頃、わたしはねている間、自分を守っている。正確にいうなら自分の歯を守っている。
歯医者さんでナイトガードなるものを作ってもらったのだった。
ナイトガードとはいわゆるマウスピースである。
「目覚めた時に、よく歯をくいしばっているんです」と歯科健診の時に先生に言ったら「ナイトガードを試してみますか?」と提案された。くいしばりをやわらげる効果があるのだという。
寝ている時に歯をくいしばっている、と口にした瞬間、わたしはなんだか自分が不憫になった。くいしばって寝るほどの悩みなどないはずなのに、知らず知らずのうちにくいしばっているのだ。
というわけで、さっそく歯型をとった。中略
1週間後に歯医者さんへ。
子どもの頃、あんなに苦手だった歯医者さん。オトナになったわたしはウキウキと向かっていた。完成したマイ・ナイトガードが楽しみなのだ。
椅子に座って待つ。ナイトガードが運ばれてきた。
きれいだ。透明でキラキラしている。触ってみればほどよい弾力。ボクサーがつけるマウスピースはもっと硬いものなのだろうか?
早速、つけてみた。
「わっ、ぴったり!」
自分の歯型を取っているのだから当たり前なのに、ぴったりすぎて感動する。
「違和感で眠りにくいという方もいますから」
先生に言われ、その後、こわごわと装着。夜中に1度目が覚めたが、わたしは守られている!と安心し、再び夢の中へ。使い始めて1か月。
朝の目覚めが楽になっている。(ここまで)
益田ミリさんのエッセイは ほっこりしていて やさしい、、、、
イラストにもほっとするのはわたしだけではないと思う。
ナイトガードもこのように使ってもらえるとわたしも作った技工士も幸せだ。
ナイトガードにもいろいろ種類がある。
益田さんが使用されたのはソフトなタイプのナイトガード。硬いハードなタイプのナイトガードもある。
患者さんのくいしばりの程度によってつくるものも変わるのである。
そしてできあがったマイマウスピースを「きれいだ」と言ってくださる益田ミリさんの感性はステキ(⋈◍>◡<◍)。✧♡。
富山の来院患者さんは、歯が割れたり、歯の根っこが折れたりと来院される人が多い。
ひょっとして硬い昆布を食べているからか、、、、、、なんて富山の食文化にまで考えが及んでしまう。
すこしでも長く、歯を使ってほしい、そんな願いをナイトガードには込めている。
くいしばりがあると自覚されているみなさん、ひとつマイ・ナイトガードを作製されてはいかがでしょうか。
歯が丈夫だった方ほど、年齢を重ねると歯が摩耗してすり減って薄くなり割れてしまったりします。大事に至らぬ前にナイトガードはストレスの多い現代人に必需品なのかもしれません。