iLASIK(アイレーシック)とは?

iLASIKで使用する機材

WaveScan(ウェイブスキャン)
-眼の解析-

ひとりひとりの眼の歪みを解析し、オリジナルのデータを作成し、
角膜の歪みに合わせたオリジナルの照射プログラムを作成できる機器です。

  1. (1) 瞳孔から網膜に光をあて、跳ね返ってきた約240ヶ所ものデータポイントを独自の技術で波面状に表して、低次収差と高次収差を精密に解析します。
  2. (2) 測定されたデータはフーリエ解析という独自の方法で解析され、その後エキシマレーザーシステムに移してレーザー照射プログラムを作成します。
立体的に表したもの 平面上に表わしたもの 実際の角膜の形状イメージ ゼルニケ解析による角膜の形状の再現イメージ フーリエ解析による角膜の形状の再現イメージ

実際の角膜形状の中心部が明るい色になっていますが、これはこの部分の収差が大きいことを示しています。
ゼルニケ解析に比べて、フーリエ解析の解析精度が高いことがよくわかります。

この照射データは、ひとりひとりに合わせて作られたものであり、2つとして同じものは存在しません。そのためオーダーメイドの手術と呼ばれます。
これまでのレーシックではゼル二ケ解析という方法を用いていました。
右上の図は実際の皆さんの角膜の形状を図式化したものですが、術前検査の段階で、その精度が大幅に異なる事が分かります。
唯一フーリエ解析を用いているレーシックがiLASIK(アイレーシック)なのです。

iFS(フェムトセカンドレーザー)
-フラップを作成-

当院で使用しているフラップ(レーシック手術時につくるフタの部分のこと)作成用レーザーは、AMO社製の最新機種「iFS フェムトセカンドレーザー(iFS Femtosecond Laser)」です。

従来のレーシックはマイクロケラトーム(通常のレーシックで使用されるフラップを専用自動メス:金属の刃によって作成する機器)でフラップを作っていましたが、近年はコンピュータ制御されたレーザーでフラップを作るのが主流です。
マイクロケラトームでは、フラップを機械的に作成することが原因で起こるフリーフラップや不完全フラップなどの合併症が、ごくまれに発生することがあります。

レーザーの登場によりフラップの厚みや角度などをひとりひとりに合わせてオーダーメイドすることができ、従来のマイクロケラトームと比べ、より安全で精度の高い治療が可能になりました。

従来のレーシック手術で稀に発生する合併症
  • ボタンホール
  • フリーフラップ
  • フラップ形成不全
イントラレースフェムトセカンドレーザーイメージ動画

イントラレースフェムトセカンドレーザーは、数千個のレーザーパルスを並列させて角膜内に切除面を形成します。フラップの大きさや厚さなどがコンピューター制御でき、非常に安全に理想的な形状のフラップを作成することができます。
当院ではフラップ作成だけでなく、角膜移植手術にも応用されています。

1. 安全で正確なフラップ作成

コンピューターで制御により、安全に正確な厚みのフラップを作成することができます。レーシック手術の最初にフラップ(ふた)を作りますが、元来はブレード(刃物)を使用して作成していましたが、このレーザーが開発応用され、フラップもレーザーで作成できるようになり安全性と視力回復率は大きく改善されました。

  • マイクロケラトーム(刃物)での切除 マイクロケラトームの場合 周辺部が厚く中心部が薄いフラップ
  • インターレース(レーザー)での切除 イントラレースフェムトセカンドレーザーの場合 全体が均一な厚さのフラップ

2. なめらかな切断面

レーザーをコンピューター制御することで、フラップの形状は均一でムラのない、なめらかな切断面を形成します。これにより、フラップ作成における高次収差が軽減され、術後の見え方がよりクリアになり、夜間のグレア・ハロが起きにくくなります。

  • 他社のLaser
  • IntraLase iFS Laser(なめらかな切断面)

3. フラップの接着が強固

フラップの縁の切断角度をコンピューターで調整することができるので、フラップを戻した後、マンホールの蓋(ふた)のようにピタッとはまるフラップが作成でき、ずれにくく、安定性が非常によくなります。

iFSの場合フラップ 角膜

マイクロケラトームとフェムトセカンドレーザーの違い

マイクロケラトームの場合:金属の刃を往復運動させて水平方向に切る

  • エッジ(フラップの端)の部分は、なだらかな曲線になり接着力が弱い。
  • 厚さは周辺部が厚く中心部が薄い。

イントラレースの場合:コンピュータ制御によって、レーザで水平方向だけでなく、縦・斜め方向にも切除可能

  • エッジ(フラップの端)の部分は、サイドカット角度(最大150度)を設定可能なため、マンホールの蓋(ふた)のようにピタリとはまり接着力が高い。
  • フラップの厚さは均一。
  • ムラのない滑らかな切除面。

VISX S4IR(エキシマレーザー)
-角膜の矯正-

せっかくひとりひとりの眼に合わせた正確な照射プログラムを作成したとしても、正確なレーザーの照射ができなければ、満足のいく結果を得られることはありません。iLASIK(アイレーシック)で使用するエキシマレーザー「VISX S4IR」には、精密な照射を行うための様々な機能が備わっています。

1. 瞳孔中心に正確に照射

iLASIK(アイレーシック)は、iDesignでの検査結果が正しく手術に反映できるように、虹彩紋理認識システムIR (Iris Registration)という機能が備わっています。

(1)眼球回旋の補正手術前の検査は座った状態でおこないますが、実際の手術中は仰向けになります。その姿勢の違いで眼球の位置が平均で約2.2度 回旋しずれてしまいます。(眼球回旋)

(2)瞳孔中心移動の補正瞳孔は照明の暗い検査時には大きくなり、術中の明るいレーザー照射時には小さくなります。瞳孔の大きさが変化すると、瞳孔の中心もずれてしまうことがあります。(瞳孔重心移動)

明条件によって異なる瞳孔重心移動 検査時(透明視) レーザー治療時(明所視) 瞳孔縁

いくら精密な術前検査を行っていても、これらの環境の違いによってレーザーの照射位置がわずかにずれてしまった場合、逆に手術後に高次収差が増加してしまいます。iLASIK(アイレーシック)はふつうの乱視だけではなく、メガネやコンタクトで矯正できない高次収差の増加を抑えるようにプログラムされていますので、正確に目標どおりの矯正をおこなうためにはレーザーの照射位置や角度はとても重要です。

2. 眼球の動きを3次元追尾

手術中は可能な限り眼球を動かさないことが理想ですが、実際はかすかに眼球が動いてしまいます。
VisxS4IRの位置合わせ技術(3-Dアクティブトラック)は、レーザー照射中の眼球の動きを立体的に捕捉し、3次元追尾しながら、レーザーを正確に照射します。また、眼球が大きく動いた場合は、 レーザー照射を自動的に停止するセーフティ機能が働くので安全です。

3. 複雑な形状に合わせて的確にレーザー照射

(1)Variable Spot Scanning (VSS)

レーザーの照射径の大きさを、0.65mm~6.5mmの間で角膜を矯正する位置や形状によって最適に変化させながら、レーザーの照射を行います。これにより角膜の切除量を抑え手術時間を最短にすることができます。

(2)Variable Repetition Rate (VRR)

レーザーの照射速度を6-20Hzの間で変化させながら照射することで、角膜の温度を一定に保ち、角膜への負担を最小限に抑えます。

照射径の異なるレーザーを組み合わせ角膜への負担を最小限にします

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