肩関節鏡手術

<肩関節鏡手術について>

●四十肩、五十肩とあきらめていませんか

肩が痛い、肩があがらないという方、結構多くおられるのではないでしょうか。 四十肩、五十肩とあきらめて、医療機関を受診されない方も多いようです。 五十肩だと思っていた痛みがいつまでも治らないため、当院で検査したところ肩の『腱板(けんばん)』というすじが切れていたことがわかり、 必要な方には内視鏡での手術をお勧めしています。術後約3週程度外転装具を着用していただき、 リハビリも行うことによって、痛みがとれ、以前のようによく肩があがるようになります。

●腱板(けんばん)とは

腱板とは、肩の奥にあるスジですが、肩をあげ動かすための重要な舵取り役をしています。 これが年齢とともに弱くなったり、骨に挟み込まれて切れたりすると痛みや肩があがらない、 といった原因になります。検査は、診察の上、レントゲン、MRI、関節造影、CTなど行います。

造影CT
<造影CT>

●肩関節鏡手術とは

肩の手術といえば、骨折、腱板損傷、脱臼にせよ、傷が大きく、術後の痛みが強いという傾向がありました。 しかし、最近では肩の内視鏡手術が行われるようになってきました。 関節鏡視下手術は内視鏡で観察することによって、より繊細な手術操作が可能となり、 複数の病変に処置が可能になります。今までの切開するオープン手術に比べて傷が小さく負担も少ないため、 術後の痛みも軽減されます。更に入院期間も短縮され、日常生活、仕事、スポーツへの復帰も早くなります。


国家公務員共済組合連合会 北陸病院
小林尚史先生 提供

肩関節鏡手術の傷跡。1cm程度のカメラや手術用器具を挿入する入り口を数箇所作成するだけですので、大きな傷跡が残りません。

通常の手術の傷跡。
5〜7cm程度の切開が必要です。

●鏡視下手術の術前、術後


術前

術後 (約1ヶ月経過)

●鏡視下手術の対象となる肩関節疾患とは

当院で多く行っている鏡視下手術の対象となる主な肩関節疾患は腱板損傷、肩の拘縮(関節が固まって動かない状態)、 慢性期の石灰沈着性腱板炎、反復性脱臼、スポーツにおける投球障害肩などがあげられます。 肩の疾患は、適正な診断を行い、症状や病態によって、投薬、注射、リハビリテーリョンなどの保存的治療(手術を行わない治療) や内視鏡を含めた手術的治療が選択されます。 当院は、肩関節鏡手術を実施しています。肩の症状でお悩みの方は、 整形外科医師までご相談下さい。
真生会富山病院 整形外科部長 太田 悟

●上肢牽引装置について

真生会とTMCで「上肢牽引装置」を共同開発しました。当院の整形外科部長 太田 悟が監修しております。

手術件数

肩関節鏡視下手術 平成23年
手術内容 件数
肩腱板損傷 104
石灰沈着性腱板炎 7
反復性脱臼 6
肩関節拘縮 7
関節唇・SLAP損傷 2
合計 126

入院期間

症状 入院期間
鏡視下腱板縫合術 中〜大断裂 3〜4週間
鏡視下腱板縫合術 小、部分断裂 1〜3週間
石灰除去術 数日
石灰除去術 腱板縫合した場合 1〜2週
関節受動術 数日〜1週
反復性脱臼 1〜2週

この入院期間は、平均的な目安です。

病態、患者さんの希望により変わります。

当院には作業療法士3人が常勤し、プログラムに従い入院中また通院でのリハビリを行っています。