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院長通信

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心をかける

今回は、まず春らしいニュースをふたつ。
ひとつは歯科の独立です。
診療場所は変わりませんが、病院に所属するひとつの診療科ではなく、
独立した歯科クリニックとして再スタートします。
名称は、真生会デンタルクリニックです。

もうひとつは、緩和ケア内科という新たな診療科のスタートです。
真生会の緩和ケア活動は富山県の医療計画にも記載されており、
さらに真生会らしい緩和ケアが期待されます。
共に4月1日からのスタートです。

前回の朝礼では、
外来は主治医機能が大切になってくるという話しをしました。

主治医機能とは24時間対応、薬管理など専門的な内容がほとんどですが
真生会の職員であれば、誰にでもできる主治医機能についてお話しします。
それは、「患者さんに心をかける」「心配する」「患者さんのことを思う」
ということです。
私がまだ研修医だった頃、教授から何度も言われたことがあります。
“患者さんへの思いが薄くなると、患者さんは悪くなる。
だから、いつも患者さんに心をかけなさい” 「思う」か「思わない」か。
念力のようなものがあって、病気に作用するのかな、くらいにしか当時の
私は思っていませんでした。

そのことがとてもよく分かる実例を、最近、真生会のある先生が
教えてくれたので紹介します。
消化器内科の先生が、心配な患者さんがあり、再診をお勧めしようと
電話しました。
ところが、早朝にかけても、日中も、夜かけてもいつかけても
電話にでられませんでした。
そこで、そのことをカルテに記載していたら、 眼科受診のおりに、
そのカルテ記載を発見した眼科の先生が、お話ししてくださり
消化器内科への診療が実現しました。 消化器内科の医師も眼科の医師も、
みんなが患者さんのことを心配しなければ 実現しなかったと思います。

患者さんにすれば、「みんなが自分のことを心配してくれている」と実感され
とても喜ばれたと思います。思いがあるからこそ、実現するのです。
医療技術や設備では、なかなかダントツにはなれませんが、患者さんへの
思いは職員みんなの心がけひとつでダントツになれます。
事務職でも、寒い日には「今日は、患者さんは寒くないだろうか」
と心配する気持ちが大切です。
「真生会はみんなが私のことを心配してくれる。温かい病院だな」と思って
いただけるよう、みんなが、患者さんを思う気持ちを高めて行きましょう。

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