1つ目 変視の程度
先述したように、黄斑前膜の症状の中で重要なのは変視であり、手術後の変視が生活にもっとも影響します。
変視を測定する検査には、アムスラーチャートとMチャート【図1】の2つがありますが、「変視の強さ」を調べるMチャートが大事です。
このMチャートで、0.5以上あると(数字が大きいほど変視が強い)日常生活に支障がでることがわかっており、Mチャートが0.5となる前に手術をすることが1つのポイント、といえます。
ちなみに変視には、縦線の歪みと横線の歪みがありますが、文章の多くは横書きであるため、横の変視の方が自覚しやすいです。
また、手術によって横線の歪みは改善しやすく、縦線の歪みは改善しにくいです(視神経乳頭の関係で網膜は縦向きに変形しやすいため)。
ちなみに、大視症も手術によってあまり改善しません。