病気と治療

レッドライトセラピー(光学的近視進行抑制治療)

レッドライトセラピーとは

レッドライトセラピーは、専用の赤色光を用いて近視の進行を抑制することを目的とした新しい治療法です。
2014年、長波長(約650nm)の赤色光が眼軸の延長を抑える可能性があることが報告されました。
その後、2021年にはアメリカ眼科学会誌において近視進行予防効果に関する研究結果が発表され、現在では世界的に注目されている治療法のひとつです。

使用する機器はオーストラリアのEyerising International社が製造するEyerising近視治療用機器です。

機器使用方法

専用機器を1日2回、1回につき3分間覗き込み、赤色光を眼に照射します。
治療間隔は4時間以上空け、週に5日間行います。(規定の照射時間、回数を超える使用はできない設定になっています)

レッドライトセラピーの効果

2年間の経過で眼鏡装用のみを続けた群に比べ、レッドライトで治療を行った群で眼軸長の伸びを75%抑制したと報告されました。
また、治療開始1年時点で治療を中止した群では、近視進行が進み”リバウンド現象”が観察されました。(Xiong R, et al . Clin Exp Ophthalmol . 2022 .)

他の研究ではコンプライアンス良好群(週5日以上続けることができた)では87.7%の抑制効果が報告されています。(Yu Jiang et al . Ophthalmol 19(5). 2022 .)

より年齢が高いお子さんや、進行した近視で効果が高い傾向があるという報告もあります。(Lei Zhou et al . Ophthalmic Physiol Opt . 2022 .)

安全性

レーザー光の安全性については IEC 60825-1:2014 規格のクラス1相当のレーザー製品です。
網膜への熱障害を起こさないため、眼球への直接照射は安全であると考えられています。
クラス1相当のレーザーは照射中の想定瞳孔径を4㎜としています。
同じ近視抑制治療である低濃度アトロピン点眼(マイオピン、マイアトロ、リジュセアミニ点眼薬)は瞳孔径を拡大する作用があるため、併用はできません。
(オルソケラトロジーとの併用治療は可能です)

黒目の中の黒い部分(瞳孔)の大きさを瞳孔径といいます。
瞳孔径が4㎜以内であることがレーザー照射の条件となります。

短期的な副作用として、まぶしさや残像が生じることがあります。残像がある場合は3分間目を閉じることで消失します。
治療回数を重ねると、まぶしさや残像など症状の持続時間は短くなると言われています。
治療中に光過敏症、眼刺激、眼熱傷などの不快感が生じた場合は使用を中止し、眼科医に相談してください。

レッドライト治療により網膜障害と視力低下をきたした症例の報告があります。
光治療に対する過敏症がある場合に起こる稀なことと考えられ、治療中止数か月後には症状が回復したと報告されています。
自覚症状として「治療後に5分以上持続する羞明や残像」の訴えがあるため、治療後に同様の症状が3回以上確認された場合は機器の使用を中止し、眼科医に相談してください。

適応について

対象年齢:5歳以上
対象屈折:軽度~強度の近視

禁忌

  • 斜視や弱視がある場合
  • 両眼視機能異常がある場合
  • どちらかの眼に異常がある場合、またはその他の全身的な異常がある場合
  • 遺伝性網脈絡膜疾患の家族歴がある場合
  • 瞳孔散大(散瞳)のある場合

※アトロピン、シクロペントラート、トロピカミドなどの瞳孔散大効果のある薬剤を投与した後は機器を使用できません。

低濃度アトロピン治療を行っている場合は14日間の休薬が必要です。

費用について

当院での、定期検査/治療費(緑の表)のお支払いと別にサブスクリプション料金(青の表)のお支払いが必要です。
サブスクリプション契約はクレジットカード払いとなります。(JCB未対応)

【当院通院費用】

 料金備考
初期費用160,000円機器貸出料金+1年内通院費用
1カ月検査初期費用に
含まれます
視力・眼軸長・OCT・眼底自発蛍光・瞳孔径 等
3カ月検査視力・眼軸長・OCT・眼底自発蛍光・瞳孔径 等
6カ月検査視力・眼軸長・OCT・眼底自発蛍光・瞳孔径 等
1年検査*調節麻痺下屈折検査 等
1年検査以降10,000円調節麻痺下屈折検査 等

*1年検査は機器お渡し日より1年以上経過していた場合、1年検査以降の料金(10,000円)が発生します。

【サブスクリプション契約金額】

使用機器お渡し後にご自宅にて各種登録をお願いいたします。

 料金備考
月払い8,250円(税込み) 
1年払い89,100円(税込み)月払いより10%の割引
2年払い158,400円(税込み)月払いより20%の割引

治療の流れ

レッドライトセラピーは小児近視外来での説明、通院が必要です。
まずは小児近視外来へお問い合わせください。

小児近視外来

レッドライトセラピーを希望される場合は、初回説明・初回検査後に専用機器を病院より提供いたします。
その後ご自宅にて専用機器に付属してあるQRコードから各種設定が必要です。
機器使用期間は必ず定期受診を行うようにしてください。
他院への通院を希望された場合は、専用機器を一度返却していただく必要がありますので必ず当院へご相談ください。

治療の流れ
ページトップ