自利利他の精神に基づいた医療を実践するために必要なこと
今月の朝礼で自利利他の精神に基づいた医療を実践するために必要な
3つのことをお話ししました。
1、生命の尊さを知らされていること
老若、男女、人種に関係無く、健康な人も重病人も、命が残り1分の
人でも生命の尊さは変わらないと仏教では教えられています。
若くて未来も元気で働ける人の命に、より価値があると思いがち
ですが、それは人間としての経済効果を尺度にした価値観です。
医療活動は命の尊厳に基盤を置くものですから、経済的価値観とは
まったく別次元のものであることをよく知らねばなりません。
2、医療の目的を間違えないこと
医療は人を幸福にするためにあります。ですから、病を治しただけで
満足してはいけません。自分の関わりによってお相手が幸せになったか
どうかまで責任を持つように努めることが大切です。
また、医療の目的を知っていれば、治す手立てのない病の人へも
私たちができることはたくさんあることに気づきます。
3、自利利他の精神
他人を幸せにすることが、そのまま自分の幸せになる。だから、相手を
幸せにしようというのが自利利他の精神です。 自利利他の医療とは
「医療を通し患者さんに幸せになっていただく、それが私たちの幸せです」
という気持ちで行う医療です。
いつも自利利他の精神で、医療を通じて一人でも多くの人を幸せにすれば、
必ず、医療者としての素晴らしい幸せを手にすることができます。
新元号「令和」の英訳は「Beautiful Harmony」だそうです。医療を通し、
関わるすべての方達と素晴らしい調和を奏でましょう。
※自利利他については以下のサイトを参考にしてください。
https://true-buddhism.com/teachings/jiririta/