平成29年2月24日付けで当院の薬剤師・山崎由香が「緩和薬物療法認定薬剤師」の資格を取得しました。山崎薬剤師は平成28年12月に「麻薬教育認定薬剤師」も取得しており、「がん薬物療法認定薬剤師」を取得した内藤薬剤師に引き続き、2つの資格を持つ2人目の認定薬剤師です。
※内藤薬剤師の記事
http://www.shinseikai.jp/info/hospital_detail.cgi?id=0339山崎薬剤師が認定薬剤師を取得するまでの道のりと、今後の抱負などインタビューしました。
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◯インタビュアー
☆山崎
◯このたびは、難関を突破しての合格、おめでとうございます。今回取得した「緩和薬物療法認定薬剤師」「麻薬教育認定薬剤師」はどのような資格なのでしょうか。
☆ありがとうございます。日本は海外に比べると医療用麻薬の使用量が先進国に比べて少ない国です。医療用麻薬と不正麻薬はどう違うのか教育する立場の薬剤師が「麻薬教育認定薬剤師」です。
「緩和薬物療法認定薬剤師」は緩和ケアを受けられる患者さんの薬物治療をサポートする専門家です。がんの痛みはもちろん最近では慢性疼痛の軽減にも活躍しています。
◯「緩和薬物療法認定薬剤師」は全国や富山県には何人くらいいるのでしょうか。
☆全国には500人~600人、富山県には6人です。(全国の薬剤師数は平成26年の調査では288,151人)
・5年以上の薬剤師歴
・3年以上緩和ケアチームで活動
・学会発表2回
・症例報告30例以上
・5年以内に学会で100単位取得
・院長の推薦
などなど10項目以上の厳しい条件があります。特に100単位の取得は大変でした(^_^;)
◯まわりのスタッフや家族などからも声をかけられましたか。
☆母から「かわいそうなくらい頑張っていた」と言われたのが印象に残っています。何年も前から合格を目指していた資格で緩和ケアチームの皆さんからも「頑張ってね」など温かい声かけをいただきました。真生会でなければ合格できていなかったと思います。
◯「緩和薬物療法認定薬剤師」の資格を取ろうと思われたきっかけは何だったのでしょうか。そもそも、薬剤師の道へ進もうと決めたのは、何か理由があったのでしょうか。
☆そうですね。病院が2010年に緩和ケアを始めてチームができましたが、私と内藤君がチームに入るように言われました。ところが二人とも緩和ケアがどういうものなのかそこからわかっていなかったのです。必死についていこうとしました。
そんな時に長久さん(当院の緩和ケア認定看護師)が緩和ケア学会に参加されたのですが「お土産(*^^*)」と「緩和医療薬学会」のチラシを渡されたのです。これに参加しないと病院に居られないと思いましたね・・・(笑)
ある日、東京に住んでいる叔母が余命半年と宣告され、母と私が見舞いに行きました。帰りの道中で叔母の娘さんからメールをいただいたのですが、「お母さんが明らかに元気になったのがわかる。たくさんの人が見舞いに来てくれたがやっぱり親戚は違うね。ありがとう」という内容でした。これが緩和ケアなのかもしれないと思ったことがきっかけで、どうせ勉強するのだから資格を取ろうと決めたのです。
薬剤師の道に進もうと決めたのは父が資格を取ることを勧める人でしたが高校生の時に白衣を着て働く職種に憧れたのです。そこで医者は無理だから薬剤師になろうと思い立ったのが始まりです。
◯資格を取得し、これからどんな薬剤師を目指したいと考えていますか。
☆合格した時は喜びでいっぱいでしたが、今は認定薬剤師として患者さんのために少しでもできることを考えています。また、「この薬でいいのか」「使い方は間違っていないか」といった医療スタッフの不安を少しでも取り除いていきたいと思っています。
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山崎薬剤師、本当におめでとうございました(*^_^*)