2025年10月1日(水)
松井寛子(認知症看護特定認定看護師)
「認知症の人は言うことを聞いてくれない!」認知症ケアに携わったことのある方なら、みなさん経験があるのではないでしょうか。つい腹を立ててしまうのですが、そういう時に限ってケアもうまくいかないものですね。ケアをする側の視点では「言うことを聞いてくれない」人ですが、認知症のご本人の視点では「状況を理解したり、説明を覚えたりすることが難しい」のです。
認知症という病気を理解することでコミュニケーションの方法もわかり、肩の力を抜いたケアができます。病棟での認知症カンファレンスや、看護専門外来、地域での講座などを通して、院内外に伝えていきたいと思っています。病棟では、高齢や疾患による認知機能の低下、身体不調や環境の影響によるせん妄など、専門分野の知識を活かす機会は多いです。認知症やせん妄では薬物療法が必要な患者さんもあり、特定行為研修で学んだ抗精神病薬に関する知識もアセスメントに役立っています。
約10年前にユマニチュードの考え方に感銘を受け、認知症看護を深く学んでみたいと思って今にいたります。
好きな場所はコメダ珈琲です。ひとりでも長時間居られるので、頭の中を整理したい時や、ぼーっとしたい時によく行きます。たまには勉強することもありますが、平凡な休日を過ごしています。
写真は、タルタルソースとチーズが絶妙なフィッシュフライバーガーだそうです(加藤)
上水麻由美(創傷管理関連特定看護師)
創傷や褥瘡のケアは、ただ処置をするだけではなく“人をつなぐ”仕事だと感じています。
私は2025年3月に創傷管理関連特定看護師の資格を取得し、院内で褥瘡や創傷に関わる専門的なケアを担当しています。 普段は手順書に沿ってデブリードマンを行ったり、皮膚トラブルのある方を回って、体圧を測ったり皮膚の状態を確認したりしています。
また褥瘡対策チームの一員として、医師や薬剤師、リハビリスタッフと週1回のラウンドを行い、患者さんの皮膚状態を確認しながら処置や予防の工夫を提案しています。その際、多職種と協力して「どうすれば患者さんがより安楽に過ごせるか」を一緒に考えることを大切にしています。
さらに、こうした院内での取り組みを基盤に、院外や在宅で療養されている方への支援も広げ、地域全体で褥瘡ケアを支えられる活動も開始したところです。
出身は南砺市旧城端町で、3歳の頃からむぎや祭で踊っています。今は越中城端麦屋節保存会に所属し、県内外の舞台に立つ一方で、小学校のクラブ活動で子どもたちに踊りを教えています。仕事でも地元でも「つなぐ役割」を担っており、その大切さを日々実感しています。
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