
平成30年2月10日(土)豊田医師が射水市ふたくちコミュニティーセンターで出張講座の講師を務めました。
テーマは「脳梗塞の治療と予防」
定員50名ほどの研修室がいっぱいになり、立ったまま聴講されている方も居られ、脳梗塞に対する関心の高さを感じる1時間でした。
脳梗塞は脳血栓と脳塞栓の総称で脳に酸素と栄養を供給している動脈が細くなったり詰まったりして、その先に血液が流れにくくなる疾患です。
血流低下がおこった場所に応じて運動麻痺・感覚障害・失語症などを呈し、血流の途絶えた部分の脳組織が壊死する大変怖い病気ですが、医学の進歩により、今では治療も可能になってきています。
しかし、血管に詰まった血栓を溶かす血栓溶解療法は4時間30分以内に行う必要がありますし、カテーテルで血栓を絡め取るカテーテル治療は6時間以内に行わなければ効果が期待できません。
いつから4時間30分、6時間なのか、それは就寝時刻(最後に元気であった姿を確認した時間)からの時間です。この時間を過ぎると治療が難しくなり、回復する確率も下がってしまうので、発生に気づいたら速やかに治療を開始する必要があります。
脳梗塞を疑う症状として代表的なものは
・片側の手足がしびれて力が入らない
・ろれつがまわりにくい(構音障害)、言葉が出づらい(失語症)
・物が二重に見える(複視)、部分的に見えない(視野障害)
があります。これらの症状に気づいた時も早めに医療機関を受診した方が良いとのことでした。
脳梗塞にもいろいろなタイプがあり、高血圧、糖尿病・高脂血症、不整脈の有無によって、なりやすい脳梗塞のタイプが異なります。
予防方法は
・禁煙
・運動習慣を身につける
・食生活を改善する(脂っこい食事は控える)
・ストレスを軽減する
・血栓ができにくくなる薬を服用する(不整脈による脳梗塞の予防)
などがあげられるそうです。
日本脳卒中協会が掲げている予防の10箇条があります。
1 手始めに 高血圧から 治しましょう
2 糖尿病 放っておいたら 悔い残る
3 不整脈 見つかり次第 すぐ受診
4 予防には たばこを止める 意志を持て
5 アルコール 控えめは薬 過ぎれば毒
6 高すぎる コレステロールも 見逃すな
7 お食事の 塩分・脂肪 控えめに
8 体力に 合った運動 続けよう
9 万病の 引き金になる 太りすぎ
10 脳卒中 起きたらすぐに 病院へ
できることから改善し、脳梗塞の予防に努めましょう!!