令和4年9月12日(月)心療内科部長の明橋大二医師が「いっちゃんKNB(KNBテレビ)いっちゃんメディコ」に出演し、子どもの心のSOSが出やすい9月についての取材に答えました。
9月は体調・メンタル上の不調が出やすい時期です。新型コロナでなんらかのストレス反応を持つ子どもは70%にのぼるとある調査で出ていました。新型コロナがひろがってから子どもの自殺も増えています。
令和2年は小学校・中学校・高校で合わせて499人の子どもが自ら命を絶ちました。令和3年はそこまでではありませんが473人で高止まりしています。以前から自殺は増えていましたが、反して減っているのが非行です。
以前の非行はグループを作って群れていましたが、今は(コロナ禍で)群れを作ることもできず、子ども同士が分断されて孤立しています。家庭でも親は忙しくゆっくり話をする時間も取れません。
それなのに勉強しなさい!とだけ言われて部屋やネットの世界に籠もってしまうのです。そんな状況に輪をかけて新型コロナでおしゃべりもダメ、ご飯は黙って食べなさいと言われて人と人との繋がりが切れています。
子どもの心はSOSを発していますのでサインを見逃さないようにしてください。
・体の症状(お腹・頭が痛い、髪の毛を自分で抜く、下痢を繰り返す)
・行動(キレやすくなる、ちょっとしたことで暴れる、かんしゃくを起こす)
・意欲が無い
・表情が暗い
・元気すぎる、しゃべりまくる
・ちょっとしたことでシクシクすぐに泣く
子どもは中々親に言えないので、親はこのぐらい大したことは無いと思いがちです。
親に言わないだけで兄弟に言っているかもしれません。
兄弟に最近○○はどう?変わったこと無い?と聞いてみるのも良いと思います。
他には学校の先生から情報を集めるのも良いですね。
自殺から子どもを守るには少しでもSOSのサインを見つけたらこのぐらい大したことは無いと思わずに「学校のスクールカウンセラー」「教育委員会の相談窓口」「行政の悩み相談」「子育て相談」などいろいろありますのでまずはそういった窓口に相談してみてください。
以上、明橋医師よりアドバイスがなされました。