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耳の手術について

耳科手術指導医認可研修施設と指導医

当院は耳科手術指導医認可研修施設で院長の真鍋医師は指導医に認定されています。

令和2年5月29日時点では富山で唯一の指導医・認可施設です。

https://www.shinseikai.jp/info/detail0878.html

鼓膜形成術(こまくけいせいじゅつ)

鼓膜に穴があいていると、音が聞こえにくくなるだけでなく、細菌が耳の中に入りやすくなります。

何回も、菌が入って、耳だれを繰り返していると、聞こえの神経まで弱って来ますので、鼓膜の穴を塞ぐ手術(鼓膜形成術)が必要です。

鼓膜形成術は、局所麻酔で行う場合と、全身麻酔で行う場合があります。

ご本人の希望や穴の大きさなどから、どちらが良いか医師が判断します。

鼓膜の代わりになる膜は、通常、耳の後ろにある筋肉の膜を採取し鼓膜の穴に移植します。

貼りつけた膜が自分の鼓膜になるのに、およそ1か月はかかります。

聞こえが良くなるには、さらに時間がかかる場合もあります。

鼓室形成術(こしつけいせいじゅつ)

鼓膜の奥には音を伝える耳小骨があります。

その耳小骨のある空間(1cmのサイコロ程度の大きさ)を鼓室というので、耳小骨が手術範囲に入る耳の手術は鼓室形成術と言います。

鼓室形成術の特徴は耳小骨の動きを確認し、悪い場合は、動くように治すことです。治し方には、およそ3種類あります。

耳小骨の動きを妨げている炎症を取り除く方法、耳小骨をはずして組み替えて置きなおす方法、耳小骨をはずして自分の別の骨や人工の骨を使う方法です。

鼓膜に穴が空いていれば、それも修復し耳小骨も直して手術は終了します。

それらが正常に動き出して聞こえるようになるには、およそ3か月はかかります。

乳突削開術(にゅうとつさっかいじゅつ)

耳のうしろの骨には、ハチの巣のように空気が入っていますので、乳突蜂巣(にゅうとつほうそう)と言います。

慢性中耳炎の場合、この中に膿がたまっていることが多いので、この骨の空間を削る必要があり、その手術が乳突削開術です。

真珠腫(しんじゅしゅ)の手術

真珠腫とは、耳の中にできる「できもの」です。

悪性の腫瘍ではありませんが、骨を溶かして際限なく大きくなるので、放っておくと、脳膜炎、顔面麻痺などに進展する危険があり、必ず手術で取り除くことが必要です。

一般的には、2回に分けて手術を行います。1回目は、真珠腫を取り除くだけの手術、2回目は1年後に行い、真珠腫が再発していないかの確認と、音を聞こえるようにする手術です。

音を聞こえるようにするのは、1回目の手術で耳小骨をはずして真珠腫を除去している場合が多いからです。

はずした耳小骨は保存し、1年後に耳の中に戻します。



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