5,60代の女性、男性でも加齢によって出現することがあり、以前は五十肩に含められることが多かったようです。
急性期は激しい痛みを伴うことがあり、慢性期では特に大結節部に石灰が沈着した場合、インピンジメント症状をきたすため、外転外旋動作で痛みが増すことがあります。車の後部座席のものが取れない、クロールなど泳げなくなった、などの症状がみられます。
原因として、Caの代謝異常により石灰沈着が腱板の虚血部位に起きたと考えます。
女性では閉経によるホルモンのバランスの変化、また加齢による腱板の循環障害などが影響します。
H2ブロッカー内服、ステロイドの関節注射など保存治療で改善が見られない場合、関節鏡視下での摘出術を施行しています。
摘出後の、腱板欠損部については、同時に腱板修復も行っています。
術前
大結節部に大きな石灰沈着が見られます。術後
石灰は完全に消失しています。(黄色矢印)以前は、術中にレントゲン撮影をしましたが、最近は、透視画像を関節鏡と同時併用し部位を確認し確実に摘出し、取り残しがないことを確認しています。手術時間の短縮にもなります。
肩関節 ;2009年 33 巻 2 号 501-505
太田 悟
https://doi.org/10.11296/katakansetsu.33.501
日本関節病学会誌Vol.28 No1 p115-122,2009
太田 悟,駒井 理
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