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診療科のご案内 整形外科

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対応分野・医療機器のご紹介

整形外科について

射水市の中核病院として、地域住民の運動器疾患(骨折外傷、脊椎や関節の痛み、神経痛等)の予防と治療を担っています。

高齢化社会における骨脆弱性骨折の患者さんも増加傾向であり、大腿骨、手首、腕の骨折については積極的に手術治療も行っています。
また、2018年からは肩専門外来や関節リウマチ専門外来を開設してより専門性の高い医療を行っています。特に肩関節疾患については、肩関節鏡視下手術、肩の人工関節手術については県内で最も多くの実績があります。

肩の痛みに対してお困りの方に対しては、保存療法、手術療法を含め、患者さんの立場に立って、最も適した医療を提供しています。

外来診療

腰痛、坐骨神経痛、肋間神経痛など、
各種神経痛に対するブロック注射を行っています。

薬をのんでもマッサージを受けていても、痛みやしびれが良くならない時には、神経ブロック注射が有効な場合がよくあります。外来で神経ブロックを含めた各種注射をしています。
しつこい神経痛の方はご相談ください。
関節リウマチの治療として、レミケード、エンブレル、ヒュミラ、シムジア、シンポニー、アクテムラ、ケブザラ、オレンシア等の生物学的製剤を導入しており、レミケード、アクテムラ、オレンシアの点滴については外来化学療法室にて行っています。

手術的治療

アキレス腱断裂の手術、手指の骨折の手術など、比較的小さな手術は外来での日帰り手術を行っており、極力入院しないで済むようにしています。
入院期間を心配されている方はご相談ください。

肩関節鏡手術について

四十肩、五十肩とあきらめていませんか

肩が痛い、肩があがらない人、結構多くおられるのではないでしょうか。四十肩、五十肩とあきらめて、医療機関を受診されない方も多いようです。
五十肩だと思っていた痛みがいつまでも治らないため、当院で検査したところ肩の『腱板(けんばん)』(スジ)が切れていたことがわかり、必要な方には内視鏡での手術をお勧めしています。
術後約3週程度、外転装具を着用していただき、リハビリも行うことによって、痛みがとれ、以前のようによく肩があがるようになります。

腱板(けんばん)とは

腱板とは、肩の奥にあるスジですが、肩をあげ動かすための重要な舵取り役をしています。これが年齢とともに弱くなったり、骨に挟み込まれて切れたりすると痛みや肩があがらない、といった原因になります。検査は、診察の上、レントゲン、エコー、MRI、関節造影、CTなどを行います。

腱板が、肩甲骨と骨頭で挟み込まれ、
切れたり痛みの原因になります。
MRI

肩関節鏡手術とは

肩の手術といえば、骨折、腱板損傷、脱臼にせよ、傷が大きく、術後の痛みが強い傾向がありました。しかし、最近では肩の内視鏡手術が行われるようになってきました。
関節鏡視下手術は内視鏡で観察することによって、より繊細な手術操作が可能となり、複数の病変に処置が可能になります。
今までの切開するオープン手術に比べて傷が小さく負担も少ないため、術後の痛みも軽減されます。さらに入院期間も短縮され、日常生活、仕事、スポーツへの復帰も早くなります。

小林尚史先生 提供

肩関節鏡手術の傷跡。5mm程度のカメラや手術用器具を挿入する入り口を数箇所作成するだけですので、大きな傷跡が残りません。

鏡視下手術の術前、術後

腱板大断裂
腱板大断裂
腱板断裂修復術後
腱板断裂修復術後

リバース型人工肩関節置換術について

65歳以上の方で、肩の挙上困難が続く場合2014年から国内で認可されたリバース型人工肩関節置換術を行っています。
発想の転換により、従来のボールとソケットを反対に取り付けた反転型人工肩関節です。
三角筋のレバーアーム(テコの原理で支点から作用点までの長さ)が長くなり、外側の三角筋の力が腕に伝わりやすくなります。
退院後の、リハビリ通院の回数も少なくなっており、遠隔地の方でも安心して手術を受けていただいています。

リバース型人工肩関節置換術術前
術前
リバース型人工肩関節置換術術後
術後

肩関節鏡手術の症例

人工肩関節手術の症例

リバース型人工肩関節置換術

かんたんなのに効果がすごい!自宅でできるエクササイズ「マッスル We」

動画で紹介 自宅でできる運動療法

人工股関節置換術について

変形性股関節症に対し、人工股関節置換術が毎週行われています(担当 兼氏医師)。
当院では、術前に自己血貯血を行い手術後に返血しています。
同種血輸血を回避し、術後早期のリハビリにつながっています。

術後

術後

関節リウマチについて

関節リウマチは早期診断、早期治療が重要です。
採血、レントゲン、必要に応じエコー、MRIによる診断を行っています。
アンカードラッグであるリウマトレックスを処方いたします。

鎮痛剤やステロイドは補助的に用います。
リウマトレックス等、抗リウマチ薬で効果が見られない場合、生物学的製剤をお勧めしています。

当院では、生物学的製剤としてレミケード、エンブレル、ヒュミラ、シンポニー、シムジア、アクテムラ、ケブザラ、オレンシア等8剤を、内服薬であるJAK阻害剤としてゼルヤンツ、オルミエント等を患者さんの状況により投与し、寛解を維持し、副作用は最小限に抑えます。

定期的な診察、検査を行い、受診回数、医療費の負担軽減のため自己注射への移行、高額医療制度等を活用します。患者さんと合意の上、治療方針を決定します。

肩手術の実績(関連施設含む) 令和5年 (2023年)
手術内容件数
ARCR(鏡視下腱板断裂修復術)176
SCR(上方関節包再建術)19
TSA(RSA)(人工関節置換術;主にリバースショルダー)38
合計233

入院期間

症状 入院期間
鏡視下腱板縫合術 中~大断裂 18日間~3週間
鏡視下腱板縫合術 小、部分断裂 1~3週間
石灰除去術 数日
石灰除去術 腱板縫合した場合 1~2週
関節受動術 数日~1週
反復性脱臼 1~2週

手術件数

手術件数 令和5年 (2023年)
手術内容件数
骨折観血的手術62
脊椎手術12
肩関節鏡視下手術117
人工関節置換術 肩33
人工関節置換術 股57
人工関節置換術 膝10
膝関節鏡視下手術10
関節形成術1
人工骨頭挿入術10
腱縫合術6
神経縫合、剥離術2
その他(骨切り、抜釘、腱鞘切開等)46

大腿骨頚部骨折の治療では、γ-3ネイルやハンソンピンシステムが登場してから、より小さな傷で手術が可能となり、手術にともなう軟部組織への侵襲が減り、手術時間が短縮し、術後のリハビリも、より早く進む傾向にあります。
肩関節の手術では、鏡視下手術により、小さな傷での手術が可能となってきました。

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