外来診療を受ける方へ

診療科のご案内 整形外科

戻る

対応分野・医療機器のご紹介

反復性肩関節脱臼

初回脱臼後、以下の頻度(概算)で反復性脱臼に移行します。

臨床研究

初回脱臼後の固定装具について

「関節初回脱臼患者に対する外転・外旋位での装具固定の有効性の検討」について東北大学が主幹で行っている、多施設無作為化比較試験に当院も参加しています。全国14施設で、初回脱臼整復後、内旋固定と外転・外旋位での再脱臼率について差がないかを4年かけてデータを集積しています。

治療

鏡視下バンカート法での手術治療を行っています。
手術後の当院での再脱臼率は1%と全国平均に比べ成績良好です。
関節包を大きくリリースし、各アンカーに2本の糸で強固に固定するダブルスーチャー法で行っています。写真は、脱臼を繰り返す、ラグビー競技を行う高校生です。

肩関節鏡視像

肩関節鏡視像

前方の関節唇の欠損、関節包の落ち込みがみられます。(黄色矢印)


肩関節鏡視像

肩関節鏡視像

バンカート手術後 関節唇の再建、前方の壁が作られ肩は安定し、再脱臼はみられません。


術後

3週程度の三角巾固定、以後リハビリで肩の可動域訓練を行います。
スポーツの練習は術後3ヶ月から、試合復帰はほぼ6ヶ月からです。

てんかんの患者さんの反復性脱臼では、より補強が必要になります。上腕骨頭後方の脱臼時に生じた骨欠損(Hill-Sacks病変)を棘下筋腱や小円筋で穴埋めするように固定する方法(Remplissage法)や前方に骨移植する方法等を追加することがあります。

高齢の患者さんの反復性脱臼では、腱板断裂を合併していることが多く見られます。どちらが主病変かわからないことも有りますが、鏡視下手術では両方とも同時に修復を行い良好な成績が得られています。


資料

ページトップ